森と湖の国で過ごす「夏のワーケーション」(家族ノマド)は想像以上に快適だった!in フィンランド

息子の受験でしばし途絶えていた「家族ノマド(家族でのワーケーション)」。

晴れて中学生になったので、今年の夏から復活させました。
今年、夏の「ワーケーション」はフィンランド30日間&エストニア10日間の合計40日間です。

フィンランドに決めた理由は友だちの奥さんがフィンランド人で、彼女にフィンランドの話しを聞いて魅力的な国だなと感じたこと。
教育レベル、福祉、そして国民の幸福度が世界の中でもトップランクの国であること。
フィンランドの夏の気候、英語が通じること、などがあげられます。

エストニアは正直、フィンランドのことを調べるまではどこにあるのかさえ、知りませんでした。
フィンランドの首都ヘルシンキからフェリーでわずか2時間たらずで行くことができる国であるということ。
スカイプが生まれた国であり、電子政府を進めているIT先進国であることに興味を持ち、エストニアにも滞在することを決めました。

本日がフィンランド滞在最終日。
まずはフィンランドでの「ワーケーション」の感想を書いてみたいと思います。

フィンランドってどんな国?

皆さんの中でフィンランドというとどんなイメージでしょうか?
IT関係の方であれば、Nokia、アングリーバードでしょうか。
一般の方であれば、北欧、オーロラ、ムーミンといったところでしょうか。

実際にフィンランドのムーミンワールドに行くと、こんな男前なスナフキンが出迎えてくれます(笑)
ムーミンランドのスナフキン

フィンランドは日本から一番近いヨーロッパということで、なんと東京から直行便で9時間30分で到着します。
そして、夏場は時差も6時間しかありません。
tokyo-finland

人口は約549万人と日本の約4.3%です。これは北海道の人口と同規模です。
首都ヘルシンキの人口は約62万人と千葉県船橋市(約62万人)、鹿児島市(約60万人)と同規模になります。

一方、国土面積は33.8万平方キロメートルと日本と変わらぬ大きさです。(日本は37.7平方キロメートル)
よって人口密度は1キロメートル当り15.7人と日本の336人に対して、随分とゆったりとしています。
首都ヘルシンキの人口密度は1キロメートル当り2,872人と国全体に比べると随分と上がりますが、東京の6,210人(大阪で4,640人)に比べるとやはりゆったりとしています。(2016年8月10日Wikipedia参照)

Flag_of_Finland
フィンランドの国旗は青は空と湖、白は雪を表し、そしてキリスト教の十字を象徴しているとのこと。
実際、空の青さは素晴らしいですし、週末に湖水地方と言われるミッケリを訪れたのですが、マップを見て「え!こんなに湖があるの?」と驚愕しました。

フィンランド人は自分たちのことや国のことをSuomiと呼ぶのですが、その語源は湖、池を意味するSuoだといわれています。
そして、その名のとおり、国土の約8割が森林と18万を数える湖沼などの自然からなっているのだそうです。

いたるところに湖が!

そして、素敵な教会もたくさん!
こうした空や湖、そして教会を見ると、何てうまく国の特徴を表した国旗なんだと感じます。

ヘルシンキ大聖堂

ウスペンスキー寺院

テンペリアウキオ教会

トゥルク大聖堂

そんなフィンランドでの「ワーケーション」は結論から言うと大・大・大正解でした。

快適だった理由

フィンランドでは、首都ヘルシンキに16日間、旧首都のトゥルクに11日間、湖水地方のミッケリに3日間、滞在しました。
30日間過ごした訳ですが、私も妻も子どもも一度も「早く日本に帰りたい!」という気持ちが起きませんでした。

その理由は下記のとおりです

1.安心感

エスプラナーディ公園

日本と同様の安心感があります。
街なかを歩いていても危険を感じることはなく、フィンランド政府観光局のホームページには「財布を落としても返ってくる国」と紹介されています。
実際に某米誌が2013年に世界各地の都市でわざと財布を落とし、拾い主が届けてくれるかどうかを試してみたら、ヘルシンキではなんと12個中11個の財布が返ってきた実績があります。

夜も白夜ということもあり、22時を過ぎても明るいので、まるで昼間あるいは夕方の街を歩いているようです。

トゥルク大聖堂

また、国民性としてフィンランド人はシャイで無愛想だということを聞いていました。
しかし、実際に来てみるとそんなことはまったく感じません。
店員さんはとてもフレンドリーですし、街なかで見かける人たちも無愛想ではありません。

レストランで同席になった現地の方とポケモンGO談義

無愛想だというイメージは静かな国民性からついているのかもしれません。
日本人も静かだと思いますが、日本人以上に静かです。
レストランやカフェでも大声で話している人はほぼ見かけませんでした。
ですので、どこにいても非常にゆったりと快適な状態で過ごすことができました。
ただ、夜にお酒を飲む店にはほぼ行っていませんので、お酒が入ると分かりません(笑)

2.街の快適性
車のクラクションを聞く回数はとても少なく、また、歩行者にとてもやさしいです。
横断歩道を渡ろうとすると、必ず歩行者優先で渡るまで待ってくれます。
そして、歩行者道と自転車道が別れているところがあり、自転車にぶつかりそうになるなんてこともありません。

歩行者用と自転車用に分かれている歩道

街は広々としていて、東京のように人がいっぱいでカフェに入れないなんてこともありません。
逆に言えば、「え!こんなに人が少ないの?これで経済が成り立つの?」という心配してしまうほどでした。
フィンランドの湖に面したカフェ

そして、街の至るところに広々とした公園があります。
フィンランドで一番何をした?と聞かれると間違いなく散歩です。
こんな緑の中を歩くだけで幸せさを感じます。

旧首都であるトゥルクでは街なかの公園でもリスが姿をみせてくれます。

リスに餌をあげる妻

セウラサーリ島で撮影

3.食べ物
「え?!何この味?」という感覚を一度も受けませんでした。
どの料理も日本人の舌に合うと思います。
大体どこの国に行っても日本食が恋しくなりますが、結局30日間一度も恋しくなることがありませんでした。
(毎回外食ではなく、滞在先で料理を作ったのも大きいと思います)

スープ

ミートボール

ブルーベリー&ラズベリー

マッシュルーム&鮭&じゃがいも(息子作!)

ケーキもとても美味しくて、白状しますと1日も欠かさず毎日食べました(笑)
デザート

あと、フィンランドは世界で一番一人当たりのコーヒー消費量が多い国ということで、カフェも多くコーヒーが美味しいです。
いろんなカフェにいき、コーヒーも毎日楽しみました。
フィンランドのカフェ

フィンランドの水道水は安全性が高く、ペットボトルの水より水質が良いという調査結果もあるようで、それが美味しさの理由のひとつになっているのかもしれませんね。

4.天候
一番快適に感じたのは天候です。
最高気温が20度前後、最低気温が15度前後ということで、日本でいうとちょうど4月頃の陽気でしょうか。
陽があたっているときは半袖で十分で、日影に入ると長袖がほしくなるような温度でした。
公園でピクニックするフィンランドの人たち

ニセコでの家族ノマドのときも天候は最高だと感じたのですが、たまにクーラーがほしいなぁと思う日がありました。
しかし、フィンランドでは皆無でした。
そんな天候の中、公園を散歩したり、カフェでコーヒーを飲んでいるときの幸せ感は何とも言えないものでした。

5.言葉
フィンランドの公用語はフィンランド語とスウェーデン語なのですが、さすが教育水準が高い国、英語が問題なく通じます。
ちょうど私たちがヘルシンキにいたときにポケモンGOがリリースされました。

ポケモンGOに夢中になる人々。私も写ってます(笑)

息子ももちろん夢中になったのですが、やってもいい前提条件として、1日一人と英語で交流するという課題を与えました。
さすがポケモンGOの力。息子は勇気を振り絞ってポケモンGOをやっている現地の子どもに話しかけました。
もちろん英語で話しかける訳ですが、どの子からも普通に英語で会話が返ってきていました。
ただ、滞在場所の下のカフェのおばちゃんは簡単な英語も通じなかったので、一部年配の方は通じないのかもしれません。

慣れてきて笑顔で話せるようになりました

6.自由さ
フィンランドにはレストランディというのがあります。
なんと登録さえすれば誰でも、レストランを開けるのです。
公園でも自宅でも街の一角でもどこでもOK!
これまでは年に4回のみの開催だったのが今年の5月からからは、毎日がレストランディになったとか!
ヘルシンキ滞在の最終日は特別な日のようで公園のいたるところでお店が出ています。
話を聞いてみると場所は早い者勝ちで本当にどこに出してもいいんだそうです。
子供も手伝っていて、とってもいい感じですね。
レストランディでお店を開く家族

7.カード社会
チョコレート1つからでもカードを使うことが嫌がられません。
ほぼカード1枚ですべての支払いは済んでしまいます。
割り勘するときも、一人頭の金額を出してくれてカード決済でOKです。
現金を持ち歩くことが嫌いな私にとっては、これもとても快適に感じることでした。
あと、チップ文化ではないので、それも楽でした。

8.ネット環境
さすがIT推進国です。
街なかでもwi-fiは見つけやすいですし、SIMカードも安いです。
今回私が使用したSIMカードは19€で、40日間で10GB使えるものでした。
スピードも早くヘルシンキでは100Mbps出ていました。(トゥルクでは30Mbps)
ネットを使ったビジネスをしている身としては、とても助かる環境でした。
finland_speed

いかがでしょう?
これだけ快適であれば、日本に帰りたいという気持ちが芽生えなかったということも理解いただけるのではないでしょうか。
ビバ!フィンランド。

とは言え、まったくマイナス面がなかったかと言えば、そうではありません。

マイナスに感じたこと

1.タバコ
レストランや部屋の中では禁煙が当たり前のようなのですが、外での喫煙はかなり自由で、喫煙人口も多い印象です。
タバコの臭いが苦手な我が家にとっては、これが一番不快に感じる点でした。

2.お店の閉店時間・休業日
昼間空いているお店が18時ぐらいに閉まってしまいます。
ですので、夕方からカフェに行きたくても営業しているところを探すのに一苦労です。
あと、日曜日が休みのお店も多いです。

3.物価
フィンランドは物価が高いと聞いていたので、覚悟をして行きました。
たしかに高いのですが、想像以下ではありました。
感覚としては、東京価格でしょうか。
ランチは大体10€前後。つまり1000円ちょいぐらいです。
コーヒーはカフェで2〜3.5€ぐらい。コンビニっぽいところでは1€ぐらいのものもあります。
ケーキは4〜6€ぐらい。


野菜等は日本の安売りのような金額のものはありませんが、有機野菜として売られているような価格帯でした。
若干高いなとは感じるけど、とても生活できないと感じる価格帯ではありませんでした。

マイナス面として感じたのは上記ぐらいです。
ですので、プラス面とトータルとして考えれば、フィンランドでワーケーションをして大正解だったということになります。

活躍したWEB・スマホサービス

「ワーケーション」ができるのはITのおかげであり、今回も様々のサービスに助けられました。
中でも特に助けられたサービスを列挙してみます。

1.Airbnb
今回の「家族ノマド」はAirbnbを活用しました。
「家族ノマド」をはじめた2011年当時はAirbnbのようなサービスは浸透しておらず、長期滞在できる宿泊先は選択肢が限られていました。
しかし、今回は選び放題。

ヘルシンキでは下記のようなコンパクトな部屋を借りました。

反対にトゥルクではまるでネタのような部屋を見つけたので、こちらの部屋を借りました。
(他の物件と値段変らず!)

 

ここで生活をするとこのような風景が日常になります(笑)

※ヘルシンキで借りたAirbnbの部屋-Helsinki – City Centre Apartment-

※トゥルクで借りたAirbnbの部屋-Luxury apartment in centre of Turku-

※いま、Airbnbではクーポンキャンペーンをやっています。
下記のページから登録すると3012円分のクーポンがもらえます。
https://www.airbnb.jp/

2.Google翻訳
フィンランドは英語が通じると言っても表記はほぼフィンランド語です。
ですので、スーパーに言っても、それが何の商品か分からないのです。
(例えば、炭酸水なのか普通の水なのか)
そんなときに活躍したのが、Google翻訳アプリです。
何がいいかと言えば、翻訳の精度はもちろんのこと、写真を取るだけで文字を認識して訳してくれることです。
これが手入力であれば、かなり大変だったと思います。

※動画は博物館で使用したときのものです。かなり翻訳精度が高いです!


3.Googleマップ
言うまでもなく、Googleマップは神ですね。

4.ポケモンGO
息子のフィンランド人との交流に役立ったポケモンGOも忘れてはいけません。
フィンランドについた当初は歩きスマホをしてる人が少ない国だなぁという印象だったのに、リリース後、一気に歩きスマホをする人があふれた現象は驚きました。
生活習慣を変えてしまうほどの影響力があるポケモンGO恐るべしです。

Pokemon GOで歩きスマホをする人々

まとめ

フィンランドで生活をしていて、とても不思議な感覚だったのは、海外にいてる気がしないのです。
周りは欧米人ばかりで建物も西欧の建物で、間違いなく外国にいるのですが、海外で生活をしてる感覚がないのです。

それは、おそらく何のストレスもなく、トラブルもなく、危機感を感じることなく快適に生活ができたからだと思います。
そして、フィンランド人の気質が日本人に似ていると感じたからかもしれません。

30日というそれなりの長い期間生活をして、そう感じさせてくれる国はいくつぐらいあるのでしょうか。
私にとって夏のフィンランドは間違いなく「最高!」な場所になりました。

Kiitos!フィンランド!

ヘルシンキの街並み

おまけ

誰に向けてか分かりませんが、ちゃんと仕事している証拠も載せておきます(笑)


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