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アウトドアのプロが選ぶ「都市と自然をサバイブするためのこれまじ!アイテム」

大内征さん
夢を実現する人にもいろいろなタイプがあって、最初からバシッと目標が定まっている人もいれば、社会に出ていろいろな疑問を抱きながら、やがて自分の進むべき道を見つける人もいます。
今回ご登場いただく大内征(おおうちせい)さんも、どちらかといえば後者の一人といえるでしょう。

当初はこれといった目的があるわけでもなく、大学進学を機に上京、卒業後は小さなベンチャーでマーケティングやコンサルティングなどを手掛けていました。そんな中で、「顧客の問題を探して解決する」仕事よりも「自分で疑問や問題を発見して取り組んでいく」ことを生涯のテーマにしたいという思いを抱くようになります。

目を向けたのは地域・故郷といった原点への回帰
そんな時に起こったのが東日本大震災でした。
38歳。そこからすべてが変わり始めました。

約15年勤めた会社を2012年に辞め、独立を果たします。
事業のキーワードは「アウトドアとローカル」
もともと、歴史小説や『風土記』を読み込むなど、歴史や地域性というものに並々ならぬ関心があった大内さんならではの方向性でした。

それと時期を前後して、自由大学にて「東北復興学」「キャンプin仙台」「東京・日帰り登山ライフ」といった講座で教鞭を執り、フィールドワークに情熱を注ぐようになります。

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そうした活動の中で、いくつもの「これまじ」アイテムと出会うこととなりました。

ジワジワと人気、両手フリーのリュック型バッグ

arcteryxのリュック

まずはメインとなるリュック型ビジネスバッグから。
東京にいて地震を経験したとき、
「普通のビジネスバッグなんか持っていたら、いざという時に何もできないんじゃないか。常に両手の自由になるカバンを持とう」
と感じ、このリュックを選びます。

arcteryxのリュック

アウトドアのブランド「アークテリクス(ARC’TERYX)」の製品です。
「アークテリクス」は、1989年にカナダで誕生。山登り用のバックパックやウェアを手掛けていて、とりわけ手袋に定評があるメーカーですが、真ん中からファスナーを開けるタウン向けのリュックを展開したことで一気にメジャーになりました。

このリュック、さすがアウトドア専門のメーカーが作っているだけあって機能的にできています。ファスナーを大きく開けると、書類などを入れやすいたっぷり容量の24リットル。ポケットもたくさんついていて、実用性バツグンのデザインです。便利なことにノートPCが背中部分にぴったりとおさまる設計になっていて、しかも中は底上げされているのでぶつけるリスクも小さく、見た目以上にきちんとビジネスバッグなんです。

arcteryxのリュック

大内さんは毎日メインとして使っているそうで、これが壊れたらまた同じものを買うつもりだそうです。

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フットワークを軽くするサブバッグ

arcteryxのサブリュック
フィールドワークの際に役立つサブリュックです。こちらも同じくアークテリクス製。容量はほど良い大きさの18リットル。
くるくると丸めて袋に入れるとコンパクトに収納できます。これを大きめのリュックの隅に入れておき、野外活動などの際にサッと取り出せば、最小限の荷物だけ詰め込んでフットワークも軽くなるというもの。
こうした大小のバッグの使い分けが、アウトドア活動での重要なテクニックなのです。

NASAが開発した多目的シート

断熱レジャーシート
次は断熱効果のある多目的シート。「NASAが開発した素材」というだけでなんだかスゴそうな気がしますよね。
大内さんは登山の講義やキャンプ企画なども主宰しているわけですが、山の夜はとにかく冷えるんです。その寒さは、おもに地面から伝わってきます。正しくいえば体温が地面を通じて逃げていくので、そこをブロック。こういうものが一枚あるかないかで、生死を分けることもあるのです。

断熱レジャーシート

四隅にハトメの穴が開いているので、ロープを通してタープ状に吊って、雨よけの屋根のように使ったりもできます。
もちろん、レジャーシートとしても使い勝手よし!

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家でも使いたいほどの快適寝袋

モンベルの寝袋
さらにもう一つ。ダウン(羽毛)をふんだんに使ったモンベルの寝袋、その名も「ウルトラ(UL)スーパースパイラルダウンハガー(※)」。なんだか必殺技のようなネーミングですが、名前に負けない本格的な、大内さんに言わせれば「世界一の名品」の寝袋なんです。

※現在は商品名が変わり「ダウンハガー800」となっています。

モンベルは登山用品の超有名ブランドですね。今回紹介していただいた寝袋は防寒ランクでいえば5段階あるうちの「グレード3」、氷点下0度ぐらいまで耐えられるそうです。先ほどのNASAレジャーシートと組み合わせて使えば、そこらの低山は克服できるでしょう。

とにかく伸縮性がすばらしく、普通の寝袋と違って、中で脚を組み替えたり寝返りを打ったりがラクにできます。ハードな環境にあっても、快適な睡眠を約束してくれるでしょう。

ダウンの特徴として、軽くて暖かいのはもちろん、とても小さく折り畳むことができます。これを別売りのアウトドア用の防水圧縮袋に詰め込めば、まるっとした枕のようにコンパクトに収納できて、重さたったの約600g。袋とセットでイチオシの寝袋です。

モンベルの寝袋

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レザー手袋「グリップスワニー」

レザー手袋「グリップスワニー」
ちょっとマニアックな一品とのことですが、キャンプなどに行って、熱い物を持ったり、焚き火、トゲのある木などを扱う場合に必須の革製手袋。価格は7〜8千円ほど。
使い込んでボロボロになったこの手袋を見れば「あ、アウトドアをやり込んでいる人だな」というのがすぐ分かるんだとか。野外活動に欠かせないアイテムです。

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すべては生き抜くため

他にもいろいろあるのですが、厳選して紹介しました。これらは一見すると別々の製品ですが、大内さんの活動においてすべて一本につながっているのです。

それはつまり、都会か自然の中かにかかわらず、「サバイバル」が根底にあるのです。東日本大震災を目の当たりにして、そうした感覚が強まったこともあるかもしれません。
オーバーかもしれませんが、生物として、社会的な意味合いにおいても、「生き残るために必要なアイテム」。これが大内さんにとっての「これまじ」の決め手となっているように感じました。

「もっと自分の生まれた故郷や、地域のローカル性に目を向けて、日本を楽しみたい」
という思いのもと、時には過酷なフィールドワークをこなす大内さん。
そんな活動を支える実践向けのアイテムの数々でした!

(取材:板羽宣人 / 記事:Rose)


今回のゲスト
大内 征 (おおうちせい)(twitter / facebook

アウトドアプロデューサー/低山トラベラー
ローカライズプロダクション代表。「アウトドアとローカル」をテーマに都市生活者と自然・地域社会を繋げる活動を行う。地域体験やワークショップの企画等、個人・法人・自治体を問わない学びと遊びの場作りに参画するとともに、「PEAKS」「ランドネ」等の登山誌寄稿や広報誌・ビジネス誌に連載を持つライターとしても活動中。
自由大学では、地域体験プロジェクト「キャンプin仙台」を東日本大震災の直後に立ち上げ、2011年7月より仙台荒浜地区でスタート。以降、東北復興学をはじめ、東京・日帰り登山ライフ、アイデアスケッチ・デイズ等の講義を手掛けている。宮城県仙台市出身。


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