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山を通じて人生を学び、絆を深める。~家族登山のススメ~

昨年に引き続き、今年の夏も1ヶ月間ニセコで家族ノマドライフをおくりました。

※昨年のブログ記事「こんな快適な夏があったのか!ニセコでの長期ノマドワーキング!」

ニセコのどこからも見える壮大な景色があります。
それは、羊蹄山。

その美しい姿から蝦夷富士と呼ばれ、高さも1898mあるなんとも雄大な山です。
昨年、家族で来年は絶対に達成しようと決めた目標がありました。
それは羊蹄山登山です。

この山は1合目から登る山で、1日でこれだけの高低差を登って下りてくる山はそうそうないのだそうです。
そんな山ですから、昨年は諦めたわけですが、「絶対に登りたい!」という気持ちが家族で一致し、地元の小さな山に登ったりと今年の目標に向けて準備を進めていたのでした。

そして、今年の8月18日、いよいよ挑戦する日がやってきました。一緒にニセコに来た林さんも一緒です。

天気は快晴!気温も暑すぎずいい感じです。
地元の山の専門家曰く、「小学校中学年だったら3,4合目を目標にしたらいいと思いますよ。」というアドバイスを元にまずは3合目に向けてスタート。

スタートして30分弱登ったでしょうか。
2合目に到着!
まだまだ元気があります。

そして目標にしていた、3合目に到着!
まだ元気があるねと4合目に向けて出発。
そして、4合目にも到達!

「以外と登れるね。このままの調子で登れば頂上に行けるんじゃない?」と話し合い、頂上を目指すことに決定!

しかし、この辺りからじょじょに体力が奪われ、ずしずしとしんどさが体にのしかかってきます。
すると子どもの口からは「しんどい・・・」「つかれた・・・」という弱気な声がでてきます。でも、そういう言葉を発してもしんどさは変わりませんし、周りの人にもしんどさを感じさせるだけです。

そのときに私たちがしたことは俳句作り。(季語がないから川柳かな?)
俳句を作ると不思議なことに、前向きなことしか出てきません。そして子どもも一生懸命考えます。

「一歩二歩 進めば必ず 頂上へ 」
「人生は 登山と一緒 一歩ずつ」
「頂上は絶対あるよ 一歩ずつ」
などなど(笑)

そして、このような俳句を作っていくことで、人生と登山ってすごく共通しているんじゃないかと気づいていきます。

そのときに家族と話したことは次のようなことです。

「頂上はまだまだだけど、一歩一歩確実に歩んでいけば必ず頂上に到達する。目標を達成するためには、一歩一歩前に進めばいいんだね。」

「大きな目標を達成するためには小さな目標を設定することが大切で、その小さな目標を達成することで、達成感を味わい、次の小さな目標に進んでいける。今自分がどの地点にいないか分からないことほどしんどく継続することが困難なことってないね。」(山が1合目から10合目まで分けていることに納得!)

「あとから来た人に抜かれても全然気にならないね。それは目標がはっきり定まっていて、他の人との競争じゃなく、自分の中の闘いだと分かっているからだね。目標がゆるぎないものだと、こういう気持ちで物事を進めていくことができるんだね。」

「リュックにつめられているものは限られているね。とても大切な水も限られている。やみくもに飲んでしまうと後が大変。計画を立てることってとても大切だね。」

本当登山をしながらいろいろと学べるものです。
もくもくと着実に一歩ずつ足を進めて五合目、六合目、七合目、八合目へと到達していきます。

そしてついに九合目に到達です。

そこから見える壮大な景色に元気をもらい一気に頂上を目指します。

そして、ついに頂上近くの火口に到着!

そこで食べたお弁当の味と景色は決して忘れることはできないでしょう。

お弁当を食べていよいよ頂上を目指します。

しかし、ここでアクシデントが発生。
私がふくらはぎに違和感を感じ始め、一歩足を進める度に痛みがズキズキと差し込んできます。
そのときに出てきたのが「もうほぼ頂上まできたのだからここでストップしてもいいかな。」という気持ちです。

頂上に登るという大きな目標に向かって、一歩ずつ進んできて、そしてその目標が目前にしているにも関わらず、何の抵抗もなく妥協している自分があったのです。

しかし、「ちょっと待てよ。あと一歩詰められる人と、詰められない人はここに差が出るんじゃないか?」と頭をよぎり、足に負担をかけないよう慎重に一歩一歩足を進め、そしてついに頂上に達したのでした。

そこには先ほどの場所では得られなかった何とも言えない達成感が待っていました。
息子も「やれば僕もできるんだ!やったぁ。やったぁ。」とこれまでの人生の中で最高の達成感を感じていました。
彼はこれから困難のことがあっても、この登山のことを思い出せば、きっとがんばれるのではないでしょうか。

頂上付近の雲海の眺めは最高!

家族で目標を決めて挑戦する登山。
励ましあいながら、そして協力しあいながらの頂上到達。

そして登山を通じて、目標を達成するためには何が大切かを学ぶことができる家族登山。
私はまちがいなく「これまじ!」だと断言します!

おまけ:行きはよいよい帰りは怖い

無事、頂上に到達した私たちでしたが、実はこの後最大の試練が待ち構えていました。
下山です。
朝7時にスタートして、頂上付近に到着したのが13時前。
頂上の景色があまりにも素晴らしく、そこで1時間以上過ごし、下山を始めたのが14時ごろでした。
体力を使い、足が痛み、そして道は岩山。登りは気合いで登ることができましたが、下りは足元に気をつけながら細心の注意をはらいながらくだらなければいけません。
なかなか思うスピードで下ることができず、どんどん日が沈んできます。
そして、下山したときにはこの暗さ。(19時)

生きた心地がしない状況での下山となったのです。
今回はラッキーにも特に支障なく頂上に到達し下山できたわけですが、一歩間違えば大きな危険と隣り合わせだったことを、このときにようやく気づいたのでした。
・痛めた足がひどくなり、動けなくなったらどうなるのか?
・下山途中に夜になってしまったらどうなるのか?(懐中電灯なし)
・ハチに襲われたらどうすればよいのか?
などなど、十分に起こりうることを想定できずに登頂してしまった今回の登山。
最後には生きていることの有り難さを教えられ、終えるのでした。


今回のゲスト:(株)ベビログ 板羽宣人(twitter

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